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鳶魚書房

堅実にバカなことを

受験世界史は読書してるだけで点が取れる

先日お金がなくて古本屋に本めっちゃ売ってきた。古本屋って文庫本や漫画にぜんぜん値がつかないのでその他の書籍も全然売れないイメージだったけど新書も単行本も思ったよりお金になるんだなとちょっと感心してしまった。

その中に自分の受験期を支えた名著たちもあった。まあ名著とか言っても金に困ったので売ってしまったんだけど。また読みたくなったら図書館にでも行くか。

売るためにカバンに詰めてる時に表紙を見ていたらちょっと受験のことを思い出したので書く。題のとおり世界史について書く。

もくじ

 

 世界史簡単だった

もう5年も前だと思うと気が滅入るのだけどセンター試験、わりと頑張った記憶がある。自分は普通科ではなくて専門学科だったのでだいぶ普通のカリキュラムとは違って、古文漢文がなかったし理科は物理しかやらなかった。社会は1年生の時の世界史Aと現代社会くらいか。

それでも大学はなんとなく文系に行きたかったので受験は独学科目のオンパレードに。

そんな中で社会科目を中学生で一通り習うのである程度の知識がある日本史ではなくて、なんか"世界の歴史"が面白そうだな〜という理由で世界史を選んだ。前途のとおり1年生の頃に世界史Aの授業があったが、その頃は振り返ってみてもめちゃくちゃ遊んでたので良い点を取っていた覚えもないし、3年生の秋にもなるとほとんど内容も忘れてしまっていた。

そんな自分でもセンター試験はほぼ満点。もちろん選んだのは世界史Bだけど時間が余って世界史Aも全部解いていたくらいには成長した。

 

そして自分は教科書読んでノート取ってみたいなスタンダードな勉強が死ぬほど嫌いだった。

そこで考えたのだ!どうしたら何かのついでに点が取れるのかを。

考えた結果、「漫画や小説は読んでいたらすぐキャラクターの名前を覚えられる。そんな感じでストーリー性があったら覚えられるんじゃないか?」という単純な発想からひたすら世界史関係の本を読むことにしてみた。この時11月。直前まで読書だけをするというぶっつけの挑戦?が始まるのだ。

 

勉強始め、通史を学ぶ

とりあえず実力を知るために昨年のセンター試験の問題を解いてみた。もちろん2年前のことなんか覚えちゃいないのでオール4択の期待値に毛が生えた程度の30点くらいだった。
…自分の世界史理解力のヤバさが理解できたところから勉強をスタートする。当時の自分の直感なのだけれど、世界史ってものを何も知らないのでなんとなく最初に全体の流れを掴む事を重視したほうがいい気がしたので通史から入ることにした。

マクニールの世界史

ネットでいろいろ調べて評判の良かったマクニールの「世界史」って本を読みはじめた。上巻を50pも読まないまま諦めた。

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

 

 最初のアウストラロピテクス・アファレンシスとかルーシー辺りの時期の説明からこんな単語聞いたことねえぞ…って言葉のオンパレードでWikipedia必須状態だったので一旦諦めて普通に高校の教科書を本として読もうと思った。

山川の世界史

もちろん履修していない科目の教科書なんて持っていないので世界史Bを山川出版社のサイトから注文して一気に読んだ。結論から言えば激推ししている方々に申し訳ないけど苦痛だった。

もういちど読む山川世界史

もういちど読む山川世界史

 

↑読んだのはこういった大人の振り返り学習系やつではなくただの教科書 

読み物として考えれば淡々と事柄並べてあるだけなので二度と使うことはないかなとすら思えたが、その後試験の問題で見たことない事柄があった時に辞書として使用したような気がする。それにひたすら情報が詰め込んである本なので書き込みとかもしたかもしれない。

この辺りで2週間くらい経ってしまいヤバイかなと思い始める。

世界史講義録(現:「なぜ?」がわかる世界史)

またインターネットの海に頼っていたところ「世界史講義録」というサイトにたどり着く。めっちゃ面白くて一気に読んだ。2,3回読み終わるころには完全に著者のファンになってた。
改めてサイト訪れてみたら本になってたので今はここから入るのをチョーゼツ勧める。
当時このサイトだけだと現代のところが弱かったのでその部分が苦手だと思ってしまうくらいに自分は魅入られていた。今でも読み返したいくらい良かったので軽く世界史を知りたいという人にもかなりおすすめ。

「なぜ?」がわかる世界史 前近代(古代?宗教改革)

「なぜ?」がわかる世界史 前近代(古代?宗教改革)

 

 

新書とか読んだ

全体像がわかったからにはあとは細かい知識を入れていくだけ。当時周囲にもいろいろと勧めたが通史が分かっていないとツラいという感想だった。

溜まっていたバイト代をドコドコ注ぎ込んで新書を読んだ。

砂糖の世界史

これは前途の「世界史講義録」の始めのほうでも勧められていた。

テーマが砂糖という"世界のどこでも好まれる商品"に絞ってあるので流れというものが掴みやすい。この後も実感していくのだけど流れっていうのがめちゃくちゃ大事で、ド忘れした際に前後の流れを辿ったり、関連ワードを出していくことで単語などが出てきやすいし、いくら名前が似てようが時代背景が分かっていれば間違えることもない

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

 

川北氏はイギリスが専門なのでイギリス史を学びたければ川北氏の本(イギリス史 (世界各国史),イギリス近代史講義 (講談社現代新書))などを読んでおけば間違いない。

ドイツ史10講(岩波新書)等

 十講シリーズは神。岩波新書の3部作みたいになっていて他にもフランス史10講 (岩波新書),イギリス史10講 (岩波新書)があるので気に入ったら読んでみると良い。1つの国を1人の作者が書いているので非常に読みやすい。

ドイツ史10講 (岩波新書)

ドイツ史10講 (岩波新書)

 

物語イタリアの歴史(中公新書)等

物語シリーズは神。前途の10講シリーズにはなかったイタリアがこの物語シリーズでは傑作だと思う。今では他にも多数の国について書かれたものが出ているので好きなだけ読むと良い。自分も西洋を中心に10冊程度は読んだ。ただ受験という事を考えると、バルト三国など読んでもあまり知識が役に立たんだろうという地域のものもある。カタルーニャ等を取り上げた新しいものも刊行されているので私大入試に関して言えば武器に変わるかもしれない。

物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)

物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)

 

 オスマン帝国(講談社現代新書)等

西洋の方に気を取られがちだがオスマン帝国は最大領土になったときがクソ広いので押さえておく。関わり深い十字軍についてアラブが見た十字軍 (ちくま学芸文庫)や、忘れられがちなビザンティンについて生き残った帝国ビザンティン (講談社学術文庫 1866)も押さえておきたい。

オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)

オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)

 

ものがたり宗教史

 宗教史となるとこれが講義録と被る部分も多かったが非常に分かりやすかった。 

ものがたり宗教史 (ちくまプリマー新書)

ものがたり宗教史 (ちくまプリマー新書)

 

宗教史でいえば当時人気のあったこの新書も思い浮かんだ。こういうことなので読まなくても良い。

www32.atwiki.jp

テーマ史

テーマ史では自分が喫茶店でアルバイトをしていたこともあり

コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))

チョコレートの世界史―近代ヨーロッパが磨き上げた褐色の宝石 (中公新書)

などを読んではみたが用途を受験として考えたら微妙であった。

その他で歴史系としてはここらが信用できるだろうという独断で岩波新書中公新書講談社現代新書を中心にして自分でここが弱いかなと思う国がテーマのものがあったら積極的に手に取るようにした。

 

…一気に紹介していったが、こういう本は基本的に古い順に書いてあるので流れをミスることはないが、それが何年の出来事なのかが読んでて分からなくなってしまうので、気になったら自分で調べつつオリジナルの年表を作りながら読むと良い。

この辺りで1ヶ月と2週間くらい経ってる。1ヶ月で何冊!とか読んだ冊数はペースなのであまり意味がないと思うけど一応目安として書いておく。だいたい2日に1冊くらいのペース。読んだものが面白かったり読みやすかったり、同じ国がテーマだったりした場合は1日で2,3冊読み終えてる。なので1ヶ月で20冊程度かと思う。前項の最初に投げてしまったマクニールの世界史も数日おきにちまちま読んでたけどこの辺りで読み切れた。

この頃に読み漁ったおかげで今も新書が大好きになってしまい、興味のある分野は新書から入るという形になってしまった。

 

現代史と息抜き

「世界史講義録」では現代史が弱いと前途したが、さすがに12月に入ったので現代史にも取り掛かっていた。

 池上氏のそうだったのか!シリーズが意外にもハマった。

そうだったのか!現代史 (集英社文庫)

そうだったのか!現代史 (集英社文庫)

 

そうだったのか!現代史〈パート2〉 (集英社文庫)

そうだったのか!アメリカ (集英社文庫)

そうだったのか!中国 (集英社文庫)

そして、世界史と言えば誰しも通る日本最古の腐女子として名高い塩野氏の著書も面白いので息抜きとしていた。ローマにヴェネツィアコンスタンティノープルとテーマも興味を引く。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)

ジャレド・ダイアモンドのこれも一大ブームとなったので読んだ。今になって特に何か言うこともない。

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)

 

読書の成果

12月も終わりに近づいてきたのでセンター試験の過去問やった。これまで1問も問題を解いていなかったのでドキドキ。

 

その結果…

50点でした。

 

こんなにリソースつぎ込んでこれか。

ごめんな!!!さすがに読書してるだけでは限界があった!!!!!

 

培った知識を信じろ

…そこから2週間かけて20年分の過去問をやっていく。

世界史、だいたい40分で解けると思うし早ければ30分とかだろう。なのに2週間かけた。
なぜならすべての選択肢を正解or間違いだと断定出来なければいけないと考えたから。断定できなかった選択肢に印をつけておいて、答え合わせの時に分からなかった事項をノートに書いた。
自分が正解の選択肢を選んだかどうかなんて本番以外ではどうでもいいのでひたすらすべての選択肢を読んで、どこが違うかを精査していく。ただし試験時間内に済ませないと当日困るので判断は迅速に。
過去問というのは一番当日の問題と似ている質の高い問題集なのだからしゃぶり尽くしていけ。

結果、古い年度のものから進めて5年前〜昨年の分まで進むと平均92点くらいになった。

ひたすら知識を付けていたのだからあとは問題の解き方を覚えるだけだったわけだ。


ここにきて目標は達したが、これを当日まで維持して磨いていかないといけない。センター試験に絞るなら選択肢式の問題集を適当に見繕ってひたすら同じように選択肢をしゃぶれば良い。選択式でなくても問題に慣れるだけで対応できる。

さすがに大半が理解できる状態になるとどんどん面白くなってしまって当日までに問題集を2冊ほど終わらせた。

センター試験当日は96点であった。

 

最後に

これは数年前の偏屈な受験生の手記である。

勉強のやり方を知らなかったので奇行に走るしかなかった受験生の記録である。

信じて痛い目を見ても責任なんてものを取る気はさらさらない。ただ、読み物として気になったら是非読んでみるといい。

あと結局勉強しとるやないかというツッコミはしないでほしい。問題を解くのが面白くなったらそれはもう遊びなのだから。